保育園と幼稚園の違いは?子供をどっちに入れるべき?

園の数や保育士さんの不足で多くの所で待機児童が問題視され、「今年こそどこかの園に入れないかな?」というママ達の話をよく聞きます。

初めての保育園・幼稚園を選ぶとなると、大切な子供さんを毎日預ける場所ですし、保育園と幼稚園の特徴や両者の違いが気になるところですね!

今回は保育園・幼稚園を選ぶ際のポイントにもなる違いを紹介します。

管轄や施設の違い

両者とも簡潔に説明すると「幼児や児童を日中預かり年齢や能力に合わせた保育をする施設」なのですが、受け入れ年齢や定められた基準に違いがあります。

両者は国(行政)が受け持つ管轄に違いがあり、基準となる法律や施設として役割が違います。

  保育園 幼稚園
管轄 厚生労働省 文部科学省
法律 児童福祉法 学校教育法
施設の役割 児童福祉施設 教育施設

保育園の管轄は厚生労働省で施設の役割は「児童福祉施設」、幼稚園の管轄は文部科学省で施設の役割は「教育施設」になり、対象年齢や保育時間を制定する際の根拠法令は、保育園では「児童福祉法」、幼稚園では「学校教育法」が元になっています。

対象年齢と保育時間の違い

保育園と幼稚園に入園できる対象の年齢とそれぞれの保育時間にも違いがあります。

    保育園   幼稚園
対象年齢 0歳~小学校入学までの乳児・幼児で両親が仕事に就いていないと入れない 3歳(迎えた春以降)~小学校入学までの幼児で年齢を満たせば入る事ができる
保育時間 7時半から18時まで(標準8時間) 9時から14時頃まで(標準4時間)

保育園の対象年齢は乳幼児から小学校入学前の児童までと広く、保育時間も長いのですが、両親が仕事に就いていなければ入る事ができません。

現在、世帯の約6割程度が共働き世帯と言われているのですが、ここで問題となっているのが「待機児童問題」です。

これは保育園や保育士の数が不足していることから、入園希望の子供を受け入れることができず、待機児童として保育園に入れない子供が増えてきていることで社会問題になっています、

2016年には「保育園落ちた日本死ね」といった言葉が流行語大賞にノミネートされるといった異様な状態になりましたし、この他にも育休中のママに退園を迫る「育休退園制度」などの問題もあります。

こうしたことが影響して、2人目、3人目の子供を産もうと考えても、「育休を取れば会社や上司から嫌な顔されるし、保育園も育休で退園になる可能性があるから下の子が欲しくても産めない。。」なんて問題も起きています。

これが少子化につながっているともいえますね。

幼稚園は3歳を迎えれば入る事が出来ますが、保育時間の短さから帰宅しても家に誰もいないなどの理由から保育園を希望する親御さんも多く、逆に校区外の保育園に通っている子の親御さんが「小学校で一緒になる同じ地区の子と仲良くなって欲しい」と編入を希望する事もあります。

公立の幼稚園の場合、標準保育時間が4時間と短いため、園によっては延長保育や放課後児童クラブ(学童保育)などを利用する事ができ、長期休暇の間は午前中から利用する子もいます。

保育料の違い

保育園の保育料はお住まいの自治体で違い、世帯収入の額で決まるため、同じ保育園でも差が生まれます。

収入が多いと保育料も上がるのですが、その算出方法も一緒に暮らす大人全員の年収、入園を希望している子の両親だけの年収、所得税額で判断するなど自治体で違い、下の子が同じ園に入園する場合には保育料が割引になるなる自治体もあります。

幼稚園の保育料は私立や公立かで違いがあり、私立の場合は設置者(理事長や園長)が決定し、公立の場合は自治体が決定するため、こちらもお住まいの自治体で違います。

それぞれの詳しい保育料や入園料については、その時々によって変わることもあるので自治体や幼稚園等に問い合わせてみるのが確実です。

また、保育園も幼稚園もカバン、制服や体操着、上靴など指定された物を購入する必要があり、こちらも意外に大きな出費になります。

保育園と幼稚園の先生の違い

保育園の先生は正しくは「保育士」、幼稚園の先生は正しくは「幼稚園教諭」と呼ばれます。

そして、保育士と幼稚園教諭では、必要とされる資格に違いがあります。

  保育士 幼稚園教諭
資格 保育士資格(国家資格) 幼稚園教諭免許(国家資格)
取得できる者 大学・短大、それに準ずる学校を卒業、在籍している者 短大や専門学校、専門学校卒業で取得可能
取得方法 年に2回開催される保育士試験(筆記と実技)に合格 文部省認可の大学・短大・専門学校で単位取得と卒業

両資格とも国家資格で、保育士資格を取得するためには大学・短大専門学校の卒業・在学証明書が必要です。

保育原理などを含む9教科すべてに合格し、後に選択式の実技試験に合格する必要があり、通常3年間は合格科目年持ち越す事が可能で3年かけて合格を目指す事ができます。

幼稚園教諭免許取得には、文科省認可の大学・短大への入学・卒業が一般的で、単位修得をして卒業すれば免許の登録資格が取得可能です。

幼稚園教諭免許には種類があり、卒業した大学の種別で異なります。

種別の内容としては大卒の「一種免許」短大卒の「二種免許」大学院修士卒の「専修免許」があり文科省認可による保育系の専門学校もあります。

これらの資格を持たなくても「支援員」などとして保育園・幼稚園で働く事は出来ますが「保育士」「幼稚園教諭」を名乗る事は出来ません。

保育園を選ぶメリット

保育士さんが不足などの理由から「待機児童」や「無認可保育園」などの問題が話題になる事がある保育園。

保育園はどんな基準や特徴をもつ施設で、どんなメリットがある選択肢なのか?

これを紹介していきます。

保育内容

労働や療養中などの理由のある保護者からの委託で「保育に欠ける、その乳児や幼児を保育する」事が目的の施設で「保育所保育指針」に基づき子供の年齢や個人差に合わせた保育を行います。

保育の内容は「養護+教育」で養護に当たる「生命の維持と情緒の安定」と、教育に当たる「五領域(健康・人間関係・環境・言語・表現)」を元に遊びや生活の中で総合的展開されます。

施設の基準は?

満たすべき基準として、保育所内に保育室、屋外遊技場(運動場)、遊戯室、トイレ、調理室(給食を完全に業者に委託する場合は不要)が必要になります。

また、教室も年齢に合わせた1人当たりに必要とされる広さ(面積)にも目安があり、ハイハイで動き回る幼児の場合、1人当たり3.3平米の広さが必要という基準があります。

この他にも、保育士1人が担当できる園児の数として、1・2歳児6人につき保育士1人、3歳児20人につき保育士1人といった規定があります。

担任以外にも加配の保育士さんや指導員さんがいる事も多く「目が行き届かない」という部分はカバーされています。

この規定では、確かに広い土地や建物、保育士さんの配置などを満たさなければならないわけですから、土地確保の難しい大都市や保育士不足の地方地域に待機児童が多い理由がわかりますね。

保育園の種類

市区町村が運営する公立保育園、個人や社会福祉法人などが運営する私立保育園の他にも病院で働く職員の子供を対象に病院が独自に設置する「院内保育室(託児所)」や、企業や事業所内近辺に育児中の従業員向けに設置した「企業内保育室(託児所)」などもあります。

また、これらの待機児童を解消するため1部の自治体では、平成22年4月の児童福祉法の改正から保育士資格を持つママや元保育士さんが保護者に代わり、3歳未満の子供を自宅で預かる家庭的保育事業などもあります。

こちらの園児の受け入れは基本的に少人数となりますので、子供ひとりひとりに目が行き届き、家庭的保育者(保育をする人)も自分の子供と一緒に見ることができると人気です。

このように最近では、多くの保育施設があり保育園の特徴といえる「長時間保育」が色々な形で利用できるが保育園のメリットといえます。

幼稚園を選ぶメリット

小学校に入学するまでに遊びを通して「学習の基礎」を作るとされる幼稚園の中にはオリジナルの学習教育を展開している所もあります。

幼稚園にはどんな基準や特徴、種類があるのか、そして、保育園と違ってどういったメリットがあるのか?

これを見ていきましょう。

保育内容

幼稚園の保育内容は「幼稚園教育要領」に示されています。

保育園と同様の「五領域(健康・人間関係・環境・言語・表現)」を元に遊びを通じて人との関わり合い(人間関係)や言葉や気持ちの伝え方(言語・表現)などを学び、学習の基礎を作ります。

また、私立幼稚園では園により保育内容や園舎・遊具などに特徴があり、子供の自主性を育てる事や、教育や運動などに力を入れている人気の私立幼稚園もあります「特技や才能を伸ばしてあげたい」という場合には幼稚園に通うメリットがありそうですね!

施設の基準は?

満たすべき基準として、幼稚園内に保育室、運動場、遊戯室、保健室、職員室、トイレ、水飲み場が必要になります。

保育園の様に1人当たりに必要な広さの目安はありませんが「1クラス35人以下」という決まりがあります。

これは一人の教諭が担当出来る人数ではなく1クラスの人数の規定なので副担任や加配の教諭が配置される事があります。

幼稚園の種類

市区町村が運営する公立幼稚園、個人や社会福祉法人、私立大学などが運営する私立幼稚園の他に、国が運営する国立幼稚園があり主に国立大学の付属として設置され大学と協力した教育を行っています。

認定こども園という選択肢も

保育園や幼稚園の他にも、ここ最近、その名前をよく聞く様になった「認定こども園」というものもあります。

では、認定こども園にはどんなメリットや特徴、機能があるのか?

これを紹介していきます。

こども園とは?

簡単に言えば「保育所と幼稚園の特徴を両方合わせ持った教育施設」で、多様化してきた保育ニーズに対応させることを目的とし、子供の「教育」「保育」をサポートするだけでなく、認定こども園に通っていない地域の親子達にも、「遊び場」や「親子の集いの場」などを提供します。

保育園と幼稚園の良い部分を併せ持っていますから、共働き世帯でなくても入園でき、児童の対象年齢も0歳から小学校入学前と広く、保育時間も保育園の8時間と幼稚園の4時間を選択する事が可能な「幼保のいいとこどり」な施設と言えそうですね!

様々な年齢の子が利用するため、年齢でクラス分けをするだけでなく、色んな年齢の子を混ぜたクラス分けをする園もあります。

こうしたクラスでは、大きな子が自然と小さな子のお世話をしたりするので、学年別に分けられる一般的な環境とは違い、この中で責任感が育まれる環境ができあがります。

ちなみに認定こども園の先生になるには、保育士資格と幼稚園教諭免許の両方が必要です。

先生にもしっかりとした指導レベルが求められているわけですね。

預け入れる親の方からしたらこっちの方が安心感があるかもしれません。

こども園の種類

現在、認定子ども園には様々な特徴を持つ4つ種類が存在します。

幼保連携型 幼稚園と保育園が連携
幼稚園型 幼稚園に保育所の機能をプラス
保育所型 保育所に幼稚園の機能をプラス
地方裁量型 都道府県が認めた園

「幼保連携型」は既存する幼稚園と保育所が連携して運営をするこども園を指し、教育・保育・子育て支援を同時に提供できる施設です。

「幼稚園型」は既存の幼稚園に保育所の機能を加え、8時間保育と4時間保育の選択や時間延長が出来ます。

「保育所型」では保育所に幼稚園機能を加え保育が必要な子ども以外の子どもの受け入れが可能に。

「地方裁量型」は都道府県が独自で認めるこども園の形で、主に認可のない幼稚園・保育所が存在しない地域の教育・保育施設が、認定こども園として運営します。

まとめ

保育園と幼稚園には細やかな違いがあります。

ただ、子供を保育するという主目的はどちらも一緒です。

最近では、待機児童問題から子供を預ける環境が社会的に見直されていて、待機児童をなくすために「認定こども園」も増えてきていますので、選択肢の幅自体は広がっていると言えます。

とはいえ、そこに子供を受け入れてくれる空きがあるかどうかとなると話はまた変わってきますので、早め早めに「子供をどこに入れるのか?」ということを考えていくことが大事ですね。

3歳未満の子供が対象の場合には、自宅で預かる「家庭的保育事業」などもありますので、こうした選択肢を検討してみるのもひとつの手です。

子供の年齢や、地域などの関係から、「一体どこがいいのか?」ということが比較しづらいですが、ママ友を通して口コミ情報を集めたり、実際に問い合わせてみるのがおすすめです。