カワウソとビーバーの違いは?自然環境を変えるレベルのダムを作るのはどっち?

ビーバーとカワウソ、両方とも泳ぎが得意な可愛らしい顔をした動物ですね。

形もよく似ているし、区別がつかないという人も多いのではないでしょうか?

実はこの2匹、食べるものや住んでいるところ、習性などが全く違うんです!

では気になる違いを見ていきましょう。

カワウソとビーバーの違いは?

カワウソにはいろいろな種類がいますが、「カワウソ」というとこんな姿を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。

水の中を泳ぐ姿が印象的なビーバー、顔をよく見るとこんな感じです。

どちらも、毛は撥水性が高く、肢には水かき、水中での生活に適した体をしています。では、どんな違いがあるのでしょうか?

カワウソはネコの仲間でビーバーはネズミの仲間

カワウソとは肉食目(にくしょくもく)イタチ科カワウソ亜科の動物のことです。

カワウソ亜科には、1979年の目撃情報を最後に絶滅したとされる二ホンカワウソ、爪が小さく小型のコツメカワウソ、体調2mにもなる大型のオオカワウソ、海にいるラッコなどが含まれます。

水族館にるラッコがカワウソっていうのは意外ですね。

この肉食目は別名ネコ目ともいわれる分類で、ネコやトラが含まれます。

言われてみるとネコっぽい顔をしているような気もしませんか?

一方ビーバーは齧歯目(げっしもく)ビーバー科の動物で、アメリカビーバーとヨーロッパビーバーがいます。

齧歯目はネズミやリスが含まれる、ネズミ目ともいわれる分類です。

大きな前歯はネズミによく似ていますね。

カワウソはネコの仲間で、ビーバーはネズミの仲間、動物としての分類は全く違うんです。

野生のビーバーは日本にはいない?!

アメリカビーバーは、カナダ~メキシコまでの北アメリカ大陸に住んでいて、カナダでは国獣に指定されています。

ヨーロッパビーバーは元々ユーラシア大陸全土に多くいましたが、現在は乱獲により数が減っています。

ビーバーの毛皮は手触りが良く耐久性に優れているため、アメリカやカナダで保護法が確立するまでは様々な服飾品に使われました。この毛皮のためにビーバーが乱獲されていました。

ということで野生のビーバーは日本にはいないのです。

ただし、よく似た南アメリカ原産のヌートリアという外来種が、日本でも繁殖しています。

ではカワウソの生息地はどうでしょう?

カワウソは世界各地に分布しています。

たとえば、コツメカワウソはインドやインドネシア、中国南部に生息していますし、インダス川流域,マレー半島などに生息するビロードカワウソは、湖や沼だけでなくマングローブや海岸にも住んでいます。

さらに水中での生活に特化した、カワウソであるラッコに至っては北太平洋の海の上で生活しています。

日本にも二ホンカワウソがいましたが、乱獲や環境の変化などで数が激減し現在では絶滅種に指定されています。

残念ながら、野生のカワウソも日本にはいなくなってしまいました。

魚が大好きなのはカワウソで、木をかじるのはビーバー

先ほどのネコ目とネズミ目という分類から想像してもらうとわかりやすいと思いますが、カワウソは肉食でビーバーは草食です。

カワウソは魚や甲殻類、カエルなどを食べます。

また種類などにより、若干食べ物も異なります。

小型の種類のコツメカワウソは魚、カエル、カニなどを好んで食べます。

お腹の上で貝を割る姿が愛らしいラッコは魚の他に、貝やウニなども食べます。

アマゾン河などに住んでいるオオカワウソはピラニアが大好物で、時にはヘビやワニなども食べるというので驚きです。

因みにペットのカワウソはフェレットの餌やキャットフードなども食べます。

ビーバーの食べ物は主に木の皮や草、ヤナギやポプラの木などの柔らかい部分が好物です。

なかなかの大食漢で、1日に2kgくらいの餌を食べます。

あの大きくて丈夫な歯で、木をかじり倒して葉を食べることもあり、食害が問題となっている国もあります。

ちなみに動物園では野菜を中心とした食事となっています。

ダムを作るのが得意なビーバー

ビーバーの生態でよく知られているのは、ダムを作ることですね。そのダムはというとかなり本格的なもの。

このダムを作るのはオスの役目で、強靭な歯で木を切り倒し、枝や泥も使って河を塞き止め水位を調整できるダムを作ってしまうのです。

ダムを作る目的は安全な巣を作ること!そう、ダムの中には巣が作られるのです。

そしてこの巣、居住空間は水面より上にありますが、外敵の侵入を防ぐべく入り口は水の中にあります。

雨が降って河の水かさが増すと巣が水没してしまうのですが、そこがダムの利点です。

丁度いい水位を保てるようにダムは調整されていて、外敵から巣を守ることができるのです。

ここで面白いのが、ビーバーのダムが自然環境を変化させるということです。

河をダム湖に変えてしまうわけですから、河の流れはゆるやかになったり、ほとんどなくなったりします。

そうしたところに渡り鳥がやってきて羽を休めたり、湿地を好む動物もやってきますし、ダムの中には水草が生え、周囲にはヨシやガマも生えます。

長い年月の間にダムがいくつも作られ、拡大していくこともあります。

カナダのウッド・バッファロー国立公園で見つかった、世界最大のビーバーダムは全長850m、衛星写真とグーグルアースでも確認できるほどです。

人が建築したものでいうところの、万里の長城に相当するといった感じでしょうか。

ペットとしても人気のカワウソ!しかし、飼育は難しい

カワウソは愛くるしい顔と仕草がたまらないですよね!

TVやwebでも取り上げられ、ペットとしての人気も急上昇しています。

こちらはカワウソちぃたんのTwitter、千葉TVにも出演中のちぃたんの成長期です。

気になる買い方やお値段を少しだけ見てみましょう。

ペットとして人気なのがコツメカワウソ。

こちらは絶滅危惧種に指定されていて、流通しているのは人工繁殖したものだけです。

性格は人懐こくて人間ともよく遊んでくれますし、頭の良い動物です。

体長は40~60cm程度、体重は3~6kg程度、コツメカワウソは、爪が小さくて安全なのも人気の理由です。

そんなコツメカワウソのお値段は約80万円!

1年半で大人になり寿命は15~20年ほどです。

餌はフェレットフードを中心に、新鮮な魚介類も与えてあげましょう。

水辺に住んでいる動物なので水浴びが必要ですし、日本より暖かいところに生息しているので温度管理も必要です。

そして、かなり体臭がキツイのです。

カワウソはかなりの覚悟がないと飼えない動物と言えます。

因みにビーバーはというと・・・さらに飼育は現実的ではありません。

お値段はカワウソより安めの約50万ですが、自由に泳ぎ回れるプールなどが必要ですし、1日2kgほどの野菜や木の枝などが必要です。

さらにビーバーは常に何かを嚙んでいないと、歯がどんどん伸びてしまうので、庭木や家がかまれないように対策をする必要があります。

うーん、これはなかなかに大変ですね。。

まとめ

カワウソとビーバーは似ているところも沢山ありますが、実は習性が全く違う動物です。

そもそもカワウソはネコの仲間、ビーバーはネズミの仲間なわけですが、ネコとネズミといえば、天敵関係ですね。

似ている2匹ではありますが、実はだいぶ違うわけです。

かわいい顔や愛くるしい仕草とは裏腹に、タフな一面も持ち合わせ、しまいには自然環境を変化させてしまうほどのパワーを持っているわけですから、小さな体からでは想像できないパワーに驚きですね。