小麦粉・米粉のこんな違いを知ってますか?身体にいいのはどっち?

お菓子作りだけでなく料理でも大活躍の小麦粉・米粉は色んな場面に登場します。

「小麦」と「お米」から出来ている事以外に使い分けは出来ていますか?今回は種類や精製の違いについて紹介します!

ここが違う!小麦粉と米粉

原料の他に違う部分があるのでしょうか?

  • グルテン:米粉にはグルテン(タンパク質の1種)が含まれない
  • 価格:小麦粉の方が安く、手軽に購入できる

グルテンとは小麦・大麦・ライ麦の胚乳(はいにゅう)部分で生成されるタンパク質の1種で、生地の粘りの元になります。

グルテンの中には、グリアジンという物質が含まれていて、これは食欲を増進させる働きを持ちます。

パンやケーキを食べると「もう1個食べたいな」と食べだすと止まらなくなることがありますよね?

この現象を起こしているのがグリアジンです。

身体にいいのは米粉?

グリアジンが食欲を増進させるということは、これはつまり、ダイエットを考えているのであれば、小麦粉が使われているものよりも米粉が使われているものを食べた方が食事量を抑えやすいということですね。

そしてこのグリアジンは、アレルギー体質の人が摂取すると消化不良からのアレルギーを起こす事があります。

過去には、小麦が使われた石鹸がアレルギーをもたらして問題になったこともあるほどです。

一方、米粉にはグルテンもアレルギー物質も含まれおらず、身体にいいという観点から小麦粉の代わりとして注目されています。

ただ、米粉にもひとつだけ弱点があります。

それは、価格の高さです。

小麦粉は世界中で作られているため、日本でも輸入品から国内産まで手軽に購入する事ができますが、米粉は日本やタイなど限られた地域でしか作られていないため、基本的に小麦粉よりも高価です。

米粉は最近では、アレルギー物質を含まない粉としてヨーロッパなどでも製パン・製菓材料として注目されています。ということは、この影響でこれから流通が増える可能性がありますし、そうなれば米粉の生産も増やされるはずです。

そんな風に世の中に米粉が広がっていけば、米粉も今よりもっと安価に入手できるようになる未来がやってくるかもしれません。

そうしたらいろいろなお菓子作りにチャレンジしてみたいので、実はちょっと期待しています。

小麦粉とは?

パンにお菓子、色んな物に姿を変えて目にしない日がない小麦粉は現在、85パーセントを輸入に頼っている日本ですが、小麦粉はいつ頃から利用されているのでしょうか?

いつ頃から食べられているの?

古代エジプトでは紀元前3000年頃すでに無発酵のパンが食べられていた記憶が残っています。

日本では、伝来した弥生時代以降に小麦を使った麺類などが貴族の間でだけ食べられていました。

うどんなどとして庶民の間でも食べられるようになったのは江戸時代に入ってからです。

パン食が広まったのは、戦後にアメリカからの食糧不足対策の1つとして小麦粉の供給が始まり、学校給食にパンが使われた事で広まりました。

それ以前にもパンは作られていましたが、当時の日本の技術では真っ白に精製できず、こちらもアメリカからの輸入に頼っていました。

今でもたまにお年寄りが小麦粉を「メリケン粉」と呼ぶのを聞いた事はありませんか?

これは「アメリカン」の事を指していて、発音が「メリケン」に聞こえたという所から来ています。

小麦粉の種類

1口に小麦粉といっても用途によって使い分けられられている事を知っていますか?

これは、小麦粉に含まれるタンパク質の量の違いで分類されています。

  • 強力粉:たんぱく質の割合12パーセント以上
  • 中力粉:たんぱく質の割合9パーセント前後
  • 薄力粉:タンパク質の割合8.5パーセント以下

強力粉は、パンや中華麺なそに使用されていて、ほとんどをアメリカやカナダ産の粘弾性の強い硬質小麦から作られています。

焼くと硬くなるのでケーキやフワフワした洋菓子には向かない性質を持ちます。

中力粉は、うどんやお好み焼きなど、日本の粉物料理に使われる事が多く、主にオーストラリアの中間質小麦から作られています。

薄力粉は、ケーキやクッキー、天ぷらの衣など、繊細な料理に使われる事が多く、主にアメリカの粘弾性柔らかい軟質小麦で作られいます。

小麦粉の精製方法は?

小麦の粒の中にある「胚乳(はいにゅう)」の部分を挽いた粉で、果皮(かひ)や胚芽(はいが)は取り除かれるため、100㎏の小麦から75㎏ほどの真っ白な小麦粉が精製されます。

取り除かれた部分は「ふすま」とよばれ、動物の飼料などに利用されていましたが栄養素の高さから、最近では小麦粒ごと挽いた「全粒粉」で作ったパンなども人気です。

米粉とは?

団子や和スイーツにの材料として認識されている米粉にも用途の違いで種類があります!

いつ頃から食べられているの?

古代からお米を作っていた日本ですから、自然と米粉が出来た時期も古くなります。

奈良時代に遣唐使により小麦粉や米粉を形成して油で揚げる煎餅(せんべい)が伝わり、この頃から米粉が作られるようになりました。

現在では、アレルギー物質やグルテンを含まない所から米粉が見直され、小麦粉の代用品としてパンや麺などが作られるようになり、ヨーロッパなどの外国でも製パン材料として使用されています。

後に出てきますが、多くの種類がある米粉ですが、もち米が原料の物と、うるち米(主食として食べているお米)で出来ています。

その中でも精製方法で名前が変わるため種類が豊富なのです。

米粉の種類

ここでは、よく使われている4種類を紹介します。

  • 上新粉:主に菓子用として使われる
  • 上用粉:団子・柏餅・ういろうなどに使われる
  • 白玉粉:白玉団子に使われる
  • 米粉パン用粉:小麦粉の代用品として使用できる様に微細製粉される

上新粉・上用粉・米粉パン用粉は、うるち米から作られています。

白玉粉はもち米から作られています。

同じ種類のお米から出来ていても、名前が違うと購入の際に迷ってしまいそうですね。

米粉の精製方法は?

小麦粉と違い米粉の精製方法は数種類あり、作る粉により違います。

  • ロール粉砕式:上新粉
  • 胴搗き(どうつき)粉砕式:上用粉
  • 水挽き粉砕式:白玉粉
  • 気流粉砕式:米粉パン用粉

上新粉は、小麦粉と同様に胚乳部分を砕いて作り、他の米粉に比べると粗い粉です。

上用粉は、米に水を吸収させてから石臼と杵で搗(つ)いて作り、上新粉より細かい粉です。

白玉粉は、もち米を水と一緒に石臼で潰し、乾燥させて作るため米に残った糠などが落ちた精度の高い粉です。

米粉パン用粉は、空気の渦に中に米をいれ、粉砕機の壁や米同士がぶつかる事で細かい粉に仕上がります。

また、精米したうるち米をミキサーに加えて粉砕すれば上新粉位の荒さの米粉は自作する事が可能です。

少量必要な時などは試してみて下さいね!

片栗粉とは?

両方に似た物の1つに片栗粉があります。

こちらは穀物からではなく現在は野菜から作られています。

いつ頃から食べられているの?

江戸時代には日本の北東部に自生していたユリ科の植物「カタクリ」の根茎から作られていましたが、カタクリの減少や明治時代の北海道開拓以降はじゃがいものデンプンから作られています。

片栗粉の精製方法は?

小麦粉や米粉とは違い、たんぱく質を含まずデンプン質だけで出来ています。

おろしたジャガイモをを水に晒し絞ると水の中にデンプンが沈殿します。

この沈殿物を乾燥させて精製しています。

同じように精製されたデンプンには、トウモロコシから出来た「コーンスターチ」、サツマイモから出来た物もあります。

昔、理科の実験でデンプンを精製した事がありましたが100gのジャガイモから10gほどしか取れず驚きました。

小麦粉と米粉と片栗粉1番向いているのは?

パンや団子を作るだけでなく、いろんなレシピに登場しますよね?「少量だから他ので代用できないかな?」と考えてしまいます。

それぞれの用途に向いている物を紹介します。

  • とろみ:どれでも使えるが片栗粉がオススメ
  • 揚げ衣:どれでも使え、それぞれに特徴がある

小麦粉や米粉でも同様にとろみをつける事は可能ですが、粉の粒子が細かい片栗粉が1番とろみに向いています。

水に溶いてもダマになりにくく舌触りの良い透明な餡を作る事が出来ます。

揚げ衣は、それぞれに特徴があり、天ぷらなど、ふわっと仕上げたい時は小麦粉(薄力粉)、ヘルシーに仕上げたい時は油を吸収しにくい米粉、龍田揚げや揚げ出汁豆腐などサクッと仕上げたい時は片栗粉がおすすめです。

まとめ

1口に「小麦粉」「米粉」といっても用途や精製の仕方でたくさんの種類がある事を知りました。

この夏は、用途に合った粉を使い冷たい和スイーツ作りなどに挑戦してみてはいかがでしょうか?

夏休みの自由研究の1つとして米粉や片栗粉から精製してみるのも楽しそうですね!