バターとマーガリンの違い!料理の代用に使える?使えない?

「あり合わせでお菓子を作ろう!」と思い立ってレシピをみていると「バター○g」「マーガリン○g」とバターやマーガリンがよく登場します。

中には「無塩」を指定している場合もあり「代わりにマーガリンじゃダメ??」と思ってしまう事はありませんか?

色も使い方も似ているバターとマーガリンですが違いはあるのでしょうか?

バターとマーガリンは何が違う?

見た目も使用感も近いバターとマーガリンの違いは、どこにあるのでしょうか?

原料による違い

1番の違いは目に見えない部分にありました!その違いは原料と、原料による脂肪分の違いです。

 

原料

脂肪分

分類

バター

牛乳

動物性脂肪

自然食品

マーガリン

食用油

植物性脂肪

工業製品

バターは動物から(もしくは動物から)採れた「動物性脂肪」が含まれています。

マーガリンには「菜種油」や「大豆油」などを加工した「植物性脂肪」が含まれています。

バターが「自然食品」に分類されるのに対し、マーガリンは油を使って作る「工業製品」に分類されます。

溶けやすさの違い

バターとマーガリンは溶けやすさも違います。

保存してあった物を冷蔵庫から出してトーストに塗る時が分かりやすいかもしれません。

バターは硬く、トーストに塗ったり、材料として練り込もうとしてもなかなか柔らかくならないので苦労しますし、レシピ本などを見ても「バターは常温に戻しておく」などの注意書きが添えられるくらい、バターは温度で硬さが変わります。

一方、マーガリンの方は冷蔵庫から取り出してもすぐにトーストに塗れるほど溶けやすい特徴があり、材料に練り込める柔らかさを持っています。

バターとは?

北海道よつ葉バター(加塩)150g×4個

マーガリンとの脂肪以外の違いや名前の由来などを紹介します。

バターの由来

ラテン語の「butyrum」を元に、ギリシャ語で「牛のチーズ」の意味を持つ「boautyron」が由来になっています。

漢語では「牛酪(ぎゅうらく)」と書きます。

バターの作り方

牛乳から分離させたクリームを使い、かくはん機に入れかくはんします。

やがて脂肪が集まり大きくなり沈みます。

この塊を取り出し、冷水で洗浄した物が「バター」です。

実は、自宅でもバターを作る事が可能で、生クリームをペットボトルなどに入れて振ると、かくはん機と同じ様に脂肪の塊が出来ます。

これを取りだし、塩を加えればバターの完成です。

私も子供のころ、この方法でバターを作った事がありますが、思ったより出来上がりの量が少なくて驚きました!

100gのバターを作るのには、約5リットルの牛乳が必要です。

このため、手作りするよりもバターを購入した方が安くすむことが一般的です。

バターの栄養素

カロリーは、大さじ1で約90kcalとなり、含まれる栄養素の80%以上が脂肪分です。

食用の油の中では1番消化率が良く97~99%が消化され、ビタミンA・E・Dも豊富に含まれています。

薄い黄色をしているバターですが、これは何も添加していない自然の色であり、ビタミンAに含まれている「カロテン」の色です。

これは、牛が食べる牧草にカロテンが多く含まれているためです。

春夏は生の牧草を食べるために濃いめで、秋冬は干し草与えるため少し色が薄いそうです。

マーガリンとは?

マーガリン パン屋さんのおいしいマーガリン 200g

バターとの脂肪以外の違いや名前の由来などを紹介します。

マーガリンの由来

1913年にフランスの科学者が、ギリシャ語で「真珠」の意味を持つ「margarite(マルガリテス)」から名付け「真珠のように美しく輝く」というのが由来です。

マーガリンの作り方

食用油に食塩やビタミン類、香料などを加え、混ぜて「乳化」させて作られています。

乳化というは水と油のように本来まじりあわないものを、乳化剤などを使ってまじり合わせることをいいます。

マーガリンが多く作られるようになったのは1860年代後半で、フランスでバターが不足している事を知ったナポレオンの甥、ナポレオン3世が代用品を募集した事が始まりです。

当時、名前はありませんでしたが、当時からバターの代用品としての役割を持っていたんですね。

しかし、名前の由来であるように当時は、真珠のように白い色をしていました。

味は似ていても「バターの代用品」として、なかなか受け入れられず1900年代に入ってアメリカの臨床心理学者がバターと同じ様に着色したところ、受け入れられる様になったそうです。

溶かして使ってしまえば一緒なのに、やっぱり使用する前の見た目が大事だということですね。

マーガリンの栄養素

カロリーは、大さじ1で約100kcalとなり、こちらも含まれる栄養素の80%以上が脂肪分です。

バターと違うのは、食用油の使用量や種類を変える事ができ、香料も添加できるため、カロリー・オフの物やバター風味などのバリエーションも豊富です。

加えられた油に由来するビタミンE・Kが豊富に含まれています。

また、マーガリンを加工する際に発生した「トランス脂肪酸」が含まれています。

トランス脂肪酸は人工的に生成された脂肪酸で、もともと自然界に存在していてるものではないため、体の中で分解・代謝がされにくいといった特徴があります。

分解・代謝がされないということは、体の中にトランス脂肪酸が溜まっていくということですので、これがやがて太りやすい体質を作るようになっていき、肥満につながってきます。

さらにこの他にも悪玉コレステロールを増やし、動脈硬化や心筋梗塞など血液に関する病気のリスクを高めると言われています。

このことから最近では欧米を中心に使用する油をリスクの低い「パーム油」に切り替えるなど、トランス脂肪酸が少ないマーガリンが増えてきています。

クッキーやパンに油脂が入る理由

家でクッキーやパンを作ると必ずと言っていいほどバターやマーガリンが入ります。

どうしてこれらが加えられるのか、その理由を知っていますか?

理由1.風味づけ

「バタークッキー」「バターロール」などバターの名前を冠した物もありバターの風味の良さは格別ですよね。

こうしたものにはバターがふんだんに使われていて、ふんわりと優しい風味がより一層の食欲を促進してくれます。

スーパーのパン屋のコーナーを通ると、たまにバターを使ったパンの香りが漂ってくることがありますが、やはりバターを使ったパンの焼き立ては別格でおいしいです!

理由2.サクサク感

粉によく混ぜ込む事で、焼く時に生地から溶け出してパンの中に空洞ができます。そして、この空洞が小気味良いサクサク感を生んでいます。

パイ生地やクロワッサンがフワフワで空洞が多いのもシート状のバターがたくさん折り込まれているからです。

実際にパン教室でクロワッサンを焼いたことがあるのですが、大量のバターを加えるのを知って、クロワッサンのカロリーの高さに納得してしまいました。

お菓子作り・料理に適しているのは?

さて、色々なレシピに登場するバターとマーガリンですが、それぞれお菓子作り、料理に適しているのはどちらなのかというと、次のような向き、不向きがあります。

 

お菓子

料理

バター

マーガリン

お菓子作りは両方OK!

お菓子作りにはバターとマーガリンの両方を使ってもおいしく作ることができます。

お菓子作りの場合、もともとバターの代用品として作られたのがマーガリンなので、これはどちらでもいけます。

マーガリンにはバター風味のものだったり、無塩タイプのものもあるので、作るお菓子に合わせてバリエーションを合わせることもできます。

ただ、風味はバターの方が上なので、バターの香りが引き立つお菓子を作るさいにはやっぱりバターを使ったほうが美味しく仕上がりますね。

料理にマーガリンは微妙…

バターは淡白な魚料理や、ホワイトソース、はたまた味噌ラーメンなど、料理との相性もバッチリ。幅広いシーンで活躍します。

しかし、マーガリンはどうかというと、こちらははっきり言うと料理には適していません。

バターは火にかける事で風味が増し、料理にコクが出るのに対し、マーガリンは原料の関係から火にかけても風味が出ることはありません。

マーガリンは「油脂」なので料理に使えない事もありませんが「菜種油」や「大豆油」から出来ているので、サラダ油をフライパンに垂らしたのと変わりがありません。

マーガリンの中にはバター風味を添加した物もありますが、熱で風味が飛んだり、油がハネやすかったりするので料理には不向きです。

お菓子作りでバターの代用としてマーガリンを使うことはできますが、料理の場合は代用ができないということですね。

ショートニングで代用することも

オーガニックマウンテン ショートニング 680g

バターとマーガリンと同じくお菓子作りなどに使われる油脂の中に「ショートニング」があります。

マーガリンよりの安価のため色々な物の代用品として使用されています。半練りタイプで練り込みやすく、常温で保存できるといった特徴があります。

ショートニングの由来は、「さっくり」「パリッ」という食感を表す「short(ショート)」が由来です。

食感を改善する効果が高いため、ビスケット、パン、ケーキ、スナック菓子などを作るときに使えば、サクサクした食感が楽しめるお菓子ができあがります。

ショートニングにもトランス脂肪酸が含まれているため、こちらも食べ過ぎると肥満を引き起こしてしまいます。

市販されているパンなどにも、ショートニングやマーガリンが使われていることがありますが、日本の企業でも「健康のためトランス脂肪酸の含有量が少ないものを使おうぜ!」という動きがあります。

たとえば、pascoであれば2006年2月にパンやお菓子に使用するマーガリン、ショートニングを見直して、トランス脂肪酸が少ないものへ順次切り替えを行なっています。

他にも、セブン&アイ・ホールディングスは2010年12月にオリジナルパンのトランス脂肪酸を低減する方針を明らかにしています。

こんな具合に、私たちの身近な場所では気づかない内に「食の健康」に関して、作っている人が改善を重ねてくれているわけですね。感謝です。

まとめ

バターとマーガリンは似ていますが、お菓子作りには両方使うことができたり、料理の場合にマーガリンはバターの代用にできないといった違いがあります。

含まれている脂肪酸も違ってくるため、バターとマーガリンの使い方であったり、マーガリンでもトランス脂肪酸が少ないパーム油の選んだり、といった具合に、あなたのお菓子作りのヒントとして役立ててみてくださいね!